はんだや


とにかくはんだやである.ここのウリは何といっても,その「量 」と「安さ」.ここのメシの「量」と「安さ」は,生協の学食はもちろん,他店の追随を許さないものがある.

 客層としては,やはり一番多いのが学生,その次に肉体労働者っぽい人たち,タクシードライバー,そして仕事帰りの独身サラリーマンってなところだろうか.9割以上男.あとはよくわからんが,たまに見かけるカップル.とりあえずヤバイ雰囲気はこの店にはない.

 メニューを選ぶ方式は,学食と同じ.たくさんの皿の中から,自分の食欲と財布に相談しつつ選択していく.注意することは,ご飯と味噌汁だけは,おばさんに注文するということ.ご飯はミニ,小,中の三種類から,味噌汁は普通 の味噌汁と豚汁の二つから選べる.え?何でご飯の「大」はないのかって?それは「中」を頼んでみればわかる.とにかく,自称「めしのはんだや」というだけあって,飯の量 はものすごいものがある.まあ,一般人はミニを,腹が減ってる人は小,ってな感じかな.さりげなく「小と豚汁」とか言えるようになれば,君もはんだやマスターだ.

 さて,次に気になるのが,おかずの質.まあ,これは人それぞれだろう.私の友人達は,この店の「味」については口を閉ざしてしまうことが多い.巷では「エサのはんだや」とも言っている.私ははんだやの濃い味付けが結構気に入っているのだが….この際はっきり言ってしまおう.この値段でこの味なら,「文句言わずに食え!」っつーの.

 あ,そうそう,このおかずをおいしく食べるためのテクがある.はんだや全店に必ずおいてあり,自由に使える,電子レンジを使うのだ.これで,ホカホカのおかずで,おいしくご飯を食べることができる.また,熱いお茶(夏は冷たい)または冷水が飲み放題というのも心惹かれる所以である.

 さてこのはんだや,最近バイパス沿いに,かなりの数の店舗が増えている.さらに,系列の回転寿司「きらら寿司」などという店舗まで作り始めた.ちなみにここは全皿120円.ネタも大きく,そこそこうまいと評判である.儲かってるんでしょうなあ.しかも,48号線店以外は,なんと,24時間営業なのである.これは,生活が不規則になりがちな我々学生には何ともありがたいサービスであろう.つまり,「時間をつぶす」とか,「ダベる」とかの目的で,そこらのファミレスなんぞに行くのなら,はんだやの方が,よっぽど経済的なのである(まあ,ここに女の子は連れていけないが).

 まあ,何はともあれ,今時,500円でその日一日持つような量 のメシが食べられる店が他にあろうか? おかずがまずかろうと,店員のババアの愛想が悪かろうと,やはり,安さに対する量 ではおそらく仙台一であろうこの店に,私は声援を送ってしまうのである.


  北京餃子

突然だが,文食(文系食堂)は,川内北キャンパスの隣にある文系キャンパスの中に存在する,生協の食堂である.この食堂は,川内の食堂の中で唯一,「晩飯が食える」(〜7:30)食堂として,かなり夕方の利用が多い食堂だ.

で,ここで紹介する「北京餃子」の営業時間は,文食と同じである.またここでは,一人当たり,ほぼ学食と同じくらいの値段で飯を食べることができる.ただ問題なのがその量 だ.「中華はんだや」とでも言えるくらい量はすさまじいものがある.例えば「広東やきそば」を例にとってみると,「一人ではとても食えない」.縦30センチ,横50センチ位 の皿に大盛りの麺があり,その上に具がのっているのだ.我々が取材した時は,2人でこの一皿をちょうどたいらげた.これで1人当たり,だいたい普通 の店の焼きそばの量と同じかそれより多かった.これで一皿¥550! 腹が減りまくっている時には一人で食べてもいいかもしれない.さらに驚くべきことには,餃子が一皿6ヶで¥100! しかも,くるまやラーメンの餃子なんかよりははるかにうまい! ほかのメニューは主にセット単位 で売られているが,その量もハンパじゃない.ライスなんて,はんだやの「中」並みだし.「天津飯セット」を頼んだ友人Kは超大盛りの天津飯,そしてさらに大盛りのトンコツラーメン(あくまでもくどい)の前に,目を白黒させながらもどうにか食いきった.

この店では食券システムを採用しているので,まず行ったら食券を買わなければならない.その点,はんだやよりも面 倒ではある.立地条件を見てみると,町のど真ん中.なんつったってあのフォーラスの地下二階である.まず,カラオケ ラ・レジオンに向かい,エスカレーターを降りたらカラオケを無視し左奥に進んでいく.するとそこに,何とも奇妙な,強いて言えばデパートの屋上の軽食コーナーのようなテーブルとベンチが並んでいる..そこが「北京」だ.飲みに行く前の腹ごしらえにもいいんじゃないかな? ただ,ここで腹一杯になって「じゃ帰るか」なんてことになる可能性も….
このように,アンダーグラウンド臭をぷんぷんさせ(はんだやよりヤバそう),さらに安く,量 がハンパじゃなく,(まあ)うまい,とあっちゃ,一度は行くしかないでしょう.



追記(1998/9/17)
久しぶりに北京に行った.いやー驚いた.全然ふつーの店になってる!ちゃんと壁があって外と隔てられてるし.ちゃんとしたテーブルとクッションのついた椅子も!そしてなによりの変化は,メニューが増えたこと.定食モノのバリエーションが増え,「牛タン定食」なんてものまでできてる!しかも500円.でもやはり味と値段はいつもどおりの北京だった.広東焼きそばが50円値上がりしていても,この不況の中,100円餃子はいまだに健在だったので許す.今回始めて広東焼きそばを一人でチャレンジしたが,3/4ほど食べた時点で挫折...それにしてもこの店,いつ行っても行列ができてるのがスゴイ.


さらに追記(1999/7/12)
北京の営業時間が延長された.なんと,21時30分までやっているらしい!
これで,飲んだ後にあの広東やきそばをたいらげるという,神をも恐れぬ行為もできることになる.


  やまや


激安酒店,といえば,さのや,酒の286などと並んでメジャーなのがこの「やまや」だ.筆者が思うに,この店は質,量 共に最大の店である.各地区に支店を作るのはもちろん,最近になって,大手スーパーのWell Martを買収したので,これからどうなるかますます期待できる(すでに一部の店舗はやまや化しているらしい).巨大な,倉庫のような建物の中には,世界各国から「やまや」が独自に取り寄せた,あらゆる酒(ビール,ブランデー,ウイスキー,ワイン,その他大量 のスピリッツ類,そしてもちろん日本酒)がまさに「山」状態.さらにおもしろいのは,ここは酒屋のはずなのに,あらゆる輸入食品も扱っている,ということだ.下手すると,ここの種類数は明治屋もしのぐかもしれない.

 さて,それぞれについて細かく見てみることにしよう.まず酒である.
 ビールはかなりの銘柄が並んでいる.国産ビールはもちろん,輸入ビールでは筆頭のバド,ハイネケンを始め,クアーズ,コロナなどの,「コンビニではおいてないがウマイ」系もある.さらにチリビールなんかもあるし,「サタン」とかいう,よくわからん,得体のしれない奴も数多くある.ちなみにこれは...友人が買って泣いてたが.
 筆者のお薦めは,ビールの中で一番安い値がつけられている,やまや直輸入物の発泡酒(これがミソ)「WILDWEST」である.これは,値段の割に結構イケる.同じような値段の,ダイエーの百円ビールなんかに比べたら,雲泥の差である.一飲してみることをお薦めする(といっても,筆者とやまやの間には何の提携もない.念のため).

 ブランデー,ウイスキー,ワインについては,筆者は全然詳しくないので,ここではコメントを控えさせていただくが,とにかくたくさんの種類がある,ということは筆者でもわかる.ワインなどは,¥280(!)から豊富に揃っている.

 スピリッツ系に関しては,「すごい!」の一言である.国分町のショットバーで使っているものは,たいていあるのではないだろうか.たとえばジンにしても,ビーフィーターとかギルビー,ゴードンなどのメジャー系ドライジンはもちろん,クセの強いオランダ系ジンまで多く取りそろえている.その他,ウオッカやラム,テキーラ,果 実系リキュールなどのベース類も同じように豊富だし,もちろんトニックウオーターやジンジャー,ソーダなどの「薄める系」だって同様だ.ちなみにこの3種はやまやオリジナルブランドで発売されており,350ml缶 で1本¥58という安さ! とにかく,カクテルを作る人にとっては,かなり楽しめることは確かだ.

 酒の他にも,炭酸飲料系や,野菜ジュース系などが,輸入物の怪しいものも含めて,多量 に安く売っている.先ほどのやまやオリジナルブランドのウーロン茶はなんと,2リットルペットで¥178! コンビニでサ○トリーのウーロン茶なんかを買うより断然お得! ただ,あんまり味は...

 忘れてはいけないのが,食料.輸入物の怪しいスナック(これは安くて大量 に入っているのでホームパーティに向いている),安すぎて怪しい肉類,エビ,カニ,数々の冷凍食品など,「怪しい」を共通 点とした数々の商品が並んでいる.
 例えば,肉で見てみると,¥1980で牛カルビ 特上 1kg(!)が買える.しかもこれがうまい! ただ,肉を買うときは,この牛カルビ特上以外は(輸入物は)絶対買わない方がいい.なぜって? 食ってみりゃわかる.その他でみると,「プロ仕様 焼き肉のタレ」とか,「プロ仕様 焼きそばソース」などの「プロ仕様 シリーズ」もおいてある.これを使えば君もプロ,というわけ.

 この店のもう一つの特徴は,すべての買い物をビール券でできる,ということだ.つまり,酒類だけでなく,食料でさえもビール券で買えるのだ.これは使える.

 この店に行く時,一番困るのが,交通手段だ.最近町の中にも増えてきているとはいえ,一番の店舗面 積と品揃えを誇るのは沖野店.買うものの数,重さから言って,車で行くのがベストであろう.まあ,原チャで行くのも十分可能だが,「持って帰れる量 」を常に気にしながら買い物をする羽目になるので,「衝動買い」ができない,という欠点がある.原チャなら,何人かで行くのがいいだろう.チャリ…でも行けなくはない.疲れるけど.歩き? 勝手にしてくれ.



  ビッグアロー

 

ここの目印は,トヨタカローラの遠見塚営業所の看板である.4号バイパス沿いにあるにもかかわらず,これを目印にして行かないと,いつもここにたどり着くことはできない.つまり,それほど目立たない店なのだ.その理由はこの店の外観にある.「倉庫…」.これが初めてビッグアローに入る者が持つ感想である.壁には「株式会社 ビッグアロー 仙台支店」とデカデカと書いてある(ちなみに茨城,栃木,広島にも支店があるらしいが.本店は何処?).しかも,その「倉庫」の前には,運動会で使うようなテントがたくさん横付けされており,なんと,これらが常設店舗なのである.さらに我々を驚愕の底に陥れるのが,「ゲートシステム」である.まあ,これは実際に行って見てほしい.とにかく,ただものではない外観である.

この店の扱っているものは,「なんでも」である.家具,台所用品,カー用品,食料品,文房具,家電,時計,AV(もちろんそっちのだ),衣服(ウソっぽいブランドもの多し),オモチャと,「なんでもあり」の状況を呈している.そして,それらがテントの中に雑然と山積みになっている様子はなかなか壮観である.しかも,これらがかなりの安値で売っているのだ.新入生諸君は,生活用品を揃える際,ここを見てから他店を覗いて見よう.

 この店のウリは,何でも売っていて,安いことだけではない.仙台の中で,ここでし か手に入らない物が多数存在するのだ.たとえば,バブル最盛期に製品化されつつも,あまりにトんだ発想と,その操作の難解さゆえに一瞬で生産中止になり,現在は全国でもほとんど見ることができなくなってしなった,あのファミコン(!)用コントローラー,「POWER GLOVE」が,定価¥19800のところを,なんと,¥198で販売しているのだ! 筆者はもちろんこれを買った(1998/12時点で,もはや在庫はないようである)! ちなみにやっぱり今の時代は,NEW FAMICONを持ってなくちゃNGである.君は「カラテカ」を知っているか?ま,それはいいとして,こんな物を売っているところは,国内でもここぐらいではないだろうか.

さらに,長崎県でしか生産してないらしい「長崎皿うどん・うまカップ」も, 仙台でここでしか買えないものの一つであろう.これがまたウマイのだ.早い話,即席長崎皿うどんなのだが,これは絶品である.具なんてなくても長崎皿うどんはうまい,ということがよくわかる逸品である.

また,まずジュー(まずいジュース)ファンの筆者としては涙モノの,「ロッテ MINT BLUE SODA」が3本で48円!これはよっぽど売れなくて困っていたらしく,初売りで2000円以上買った人には1ケースプレゼントされていた.これはマジで,うれしくなるくらいまずい.青汁ほどではないが.こんなもの1ケースももらっても困るだけである.また,国敗れてサンガリアのジュースの品揃えもなかなか豊富である.これでメッコールとJAZZ INとプリンドリンクが置いてあればいうことなしである.

靴コーナーには,いろんなメーカーのスニーカーなんかも置いてある.ここで,「おっ,エアマックスじゃん!しかも¥1980!買うしかないでしょ!」とか言ってるあなた,よーく見ましょう.ナイキなんてどこにも書いてないでしょ?
さらに「おっ,FILAのテニスシューズ,こんなに安いんだ!買わなくちゃ!」とか言ってるあなた,よーく見ましょう.その靴には「FIFA」って書いてあるでしょ?

そのほか,¥980のトランシーバーや,¥1980のショルダーキーボード(これはカラオケで使える!ライブでもうける!),さらに¥2980のクラシックギター,¥5980のヴァイオリン(!),タマゴは1パック5円,など,「よくわからんが安いもの」が目白押しだ.この雰囲気は一度行くとやみつきになってしまうこと請け合い.



  サトー食品

この店は実は「業務用」食品の専門店である.だがすばらしいことに,一般 の人にも小売してくれているのだ.扱っているものは卵,牛乳,肉など生鮮食料から始まり,中心となるのが冷凍された加工食品.これはかなり使える.

 まず利用価値大なのが冷凍ピラフ.これはそこらのスーパーでも買えるが,ここのものは安く,種類が多い! さらにピラフだけではなく,「松茸ご飯」や「舞茸ご飯」,そして「かに雑炊」などというものまで扱っている.とくに「舞茸ご飯」は絶品である.一度食ってみてほしい.

 次に肉類.焼いてあり,たれも付いている状態の焼き鳥がセットになって冷凍されていたり,牛タンがそのまま(つまりスライスされていない)凍っていたり,と見るだけでも楽しい.

 他に使えるのが,「おやつ」系の食べ物.冷凍たい焼き,大判焼,お好み焼き,たこ焼き,さらにあの,小学校時代の給食の時間,余るとクラス全体での争奪戦になった懐かしいデザート類! これが今は自分で食いたいだけ買えるのだ.そうそう,給食といえば,給食でよく出された,おかず(つまりご飯,汁物以外のもの)系の食べ物がたいてい見ることができ,「これは実は冷凍食品だったのか」と,感慨にふけってしまうのである.余談だが,あのミルメーク,そしてアーモンドカルまでがおいてあった(知ってる人いる?)!

 そして忘れてはいけないのがパスタ類の充実.輸入品のパスタが充実しており,しかもかなりリーズナブルに提供されている.もちろんパスタにかけるソースもかなりの種類のレトルト,缶 詰がおいてある.おもしろいのでは,「ミートソース・カレー味」なんていうのもあった.ちなみにこれ以外にも(ドリアベース等)レトルトはかなりの種類があり,全種類買って帰ることは難しいであろう.

 もっとある.調味料がすごい.見たこともない(少なくとも筆者が)やつがオニのようにある.さすが業務用食品店.ただ,「業務用」という言葉通 り,量もハンパじゃないものが多いが.

 最後に紹介するのが製菓用品である.つまりケーキやクッキー,チョコレートなんかをつくる材料や道具が置いてある.女の子にはいいかもね.

 …こうやって紹介してきたわけであるが,ここに来ていつも思うことは,いろいろなレストランの「手抜き」加減である.ここに売っている商品を使うだけで,安いコストで,誰にでも同じ質の料理が作れてしまうのである.しかもそれが結構うまい! う〜んなんだかなあ.ま,そんなことを考えながら買い物をするのもいいんじゃない? 一回は来てみる価値のある店である.

 


長町書店