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ぼらぼら in Tokyo (大谷口上町フィールドワーク) 2006/07/21

Posted by むき in : Days, Travel, Tokyo Fieldwork , trackback

最近ガンダムとミニカーとクルマの話しか書いてないんで(汗)、ちょっと最近の休日の行動について。

都市部、その中でも下町の迷路のような路地をぼらぼらするのがお気に入りで、何かと理由をつけていろんな街を歩きつつ、「昭和の風景」を求めて古い商店や団地なんかの写真を撮っている俺ですが、出かける際の目的パターンとして2種類あります。

(1) ピンポイントでの建築物目当て。たとえは九段下ビルや在りし日の同潤会アパート等。
(2) ランドマーク的建築物はないが、全体が味に溢れているエリア目当て。例えば、気軽に行けるとこでは愛宕山下とか。その他、ディープでちょっと危険な所も多数。

前者に関しては、時代を超えて残ったランドマークそのものが存在する前提で、あくまでリアルタイムな観光地的楽しみ方。
後者に関しては、住宅地図に時間軸を加えた楽しみ方。
つまり、現在の姿はなんの変哲もない住宅街でも構わないけど、現在の地図に古地図レイヤを重ねて脳内補完したり、ふと登場する過去の痕跡に興奮したりすることを楽しむ方法ですね。

そして、最近気にするようになってきたのが「Z軸」。
そう、現在の地図に等高線を重ね、街の構造を意識しながら歩くのが楽しくなってきたんです。

東京の街は非常に高低差が大きく、全体的には皇居を境に西高東低になってるんだけど、西側の武蔵野台地と東側の荒川低地の境目はそう単純ではなく、いわゆる「谷戸」地形の宝庫となってます。
谷戸とは、尾根と尾根に囲まれたスリバチ型の谷のこと。
※スリバチと言えば、日本スリバチ学会さんのサイト、熱いです。
ちなみに、地名で「谷戸」が付いてる所って結構あるよね。
地名が地形を表してるのって、昨今の区画整理や団地造成による町名表示とはまったく違った味のある面白さだよね。
旧町名を調べると意外な発見があったりします。

さて、話は戻って谷戸の話。
このような形の土地に人が住み、街ができ始めると「山の手と下町」現象が起こります。
つまり、尾根側は日当たりもいいし水ハケもいい好条件>富裕層の人々が住み、その正反対の条件である谷戸側には貧困層の人々が住む、と。
このように、極端に言えば「等高線によって分けられたヒエラルキー」ができてくるわけですね。
で、当然その周辺には、その階層の人達向けの産業が発達していき、街が形成されてくる。

東京は、狭い地域の中に非常に多くの尾根と谷戸が存在しており、このコントラストが街並みの味わい深さを醸し出していると思います(例えば渋谷の松涛と神泉とか)。
まぁ今の時代、都内の土地はどこもバカ高いので、23区内に土地持ってりゃヒエラルキー上層に決まってんだろ!ってな話なんだけど、やっぱり「その土地の記憶」みたいな雰囲気ってあって、それを感じるor妄想するのが最近の俺の街並みウォッチングの楽しみなわけです。
ただの平面である住宅地図に等高線、さらに古地図とかを脳内レイヤで重ねていった時のゾクゾク感と言ったらないですね。

そんなわけで先日は、都内でも(好き者の間では)かなり有名な谷戸、板橋区は大谷口上町をフィールドワークさせてもらってきました。

近くの100円パーキングにクルマを停め「日大病院裏あたり」という非常に曖昧な情報を頼りに、それっぽいエリアを歩き回ります。
さすがに「住宅地を一眼レフ片手にキョロキョロしながら歩く若い男」って、今の時代、通報される率が限りなく高い気がするので、身軽にCyberShot U50だけで出撃。
暑いし湿度高いし、ちょっと歩いただけでもう汗だく。

んで、割とあっさりとそのエリアは姿を現しました。
それまでの「フツーの住宅街」から、明らかに一段下る道路があります。
いいっすね。ナイス谷戸!
DSC05523.JPG
向こう側の尾根はもう目と鼻の先。かなり狭い谷戸であることがわかります。

そこから細い路地を一気に下りていくと、鰻の寝床のような谷底に住宅が密集しています。
メインストリートと思われる路地(≠道路)は、人がやっと擦れ違えるくらいの道幅しかない。
こりゃ以前フィールドワークさせてもらった川崎・群電前(現池上町)以上の密集具合。
空き家も多いが人がちゃんと住んでて、窓からは炊事の匂いとテレビの音。
玄関の扉は開けっ放し。警戒感まるでナシ。イッツ日本の下町。
DSC05500.JPGDSC05502.JPG
DSC05503.JPGDSC05529.JPG
ただ、余所者は完全に浮きますな。明らかに不審な目で見られるんだよね。。。
住人の皆さんの生活を覗き見してるような罪悪感を感じつつ、でもやっぱりこの雰囲気はすばらしい(何がどういいかは説明しづらいんだけど。。)とキョロキョロ。
それにしてもココ、谷底の密集住宅地ということで風通しが非常に悪く、湿度がかなり高い。
あまりに暑いし、長居するのも気が引けるので、メインストリートを一往復して早々に退散しました。

今度は降りたのと反対側の尾根に上がり、谷戸を見下ろします。
こんな感じ。うーん、谷ですね。
DSC05524.JPG

さて、これだけの住宅密集地、都(区)が放置しておくはずはない。
どこか一箇所で火が出たら、明らかに地域全焼だもんね。
ということで、谷口である日大病院側から区画整理が始まってました。
途中までは住宅が立ち退き、広い道路になってます。
こんな隠れ里な風景が見られるのも、もう長くないのかも。

そういえば、ここ大谷口にはもうひとつ見所があったのです。
なんで過去形かというと、ここには廃墟フェチには有名な給水塔(昭和6年製)があったんだけど、去年取り壊されてしまったらしいのよ。。。
てっきりまだあるとばかり思ってたよ。。残念。
この日のフィールドワークはこれにて終了。

今回歩いたエリアのGoogleEarth用KMZファイルはこちら(右クリックかCtrl+クリックで保存)。
GoogleEarthの写真では、未だ谷口の道路拡張は行われておらず、さらに今は亡き給水塔もばっちり写ってますね。
ちなみにGoogleMapだともうちょっとデータが新しくて、少しずつ立ち退きが始まってます。
時系列に並べると興味深い。
つか、GoogleEarth、最高におもしれぇ。まだ使ってない人はぜひDLすべし。

最後に、大谷口の猫ショット。
この街のニャー達はかなり人慣れしてたなぁ。
写真右のクロなんて、肉球を触っても薄目を開けるだけで、ひたすら昼寝してたし。。。
DSC05514.JPGDSC05532.JPG

コメント»

1. 茶汲みレスラー - 2006/08/22

この記事にあるような、狭い路地、いつ建てたんだろう?てな感じの古い家が密集している地域、
私の実家の近く(in ぐんま)にもありました。
この間帰って散歩していたとき、今まで全然通ったことのない道を歩いてたら、
そういう路地に入ってしまいました。
言われてみれば、同じ町内で言えば低い地域だったような…
これも「谷戸」なのでしょうかねえ。
気にしたことありませんでした。

2. むき - 2006/08/23

>茶汲みさん

うは、こんなマニアックすぎるエントリに反応いただきありがとうございますm(_ _)m

>>いつ建てたんだろう?てな感じの古い家が密集している地域

ほぉ、それは魅力的!
茶汲みさん前橋でしたっけか?
関東平野は、平野というだけあって基本的に平坦な地形なんですが、やはり川の近くとかには低地(河岸段丘)が多いですね。
そのエリアもそういう立地なんでしょうか?
ウチの実家の方とかもそうですが、地方都市ってまだまだ昭和の香り残す地域が多いですよね。行ってみたいなぁ。

3. 茶汲みレスラー - 2006/08/23

私は桐生ですー。
その辺りは川沿いではなかったですが、
川沿いにも怪しげなところはあったかも…うろ覚えですが…

小1まで住んでいたところの近くも、
いとこの家の近くも、今の実家の近くも、
ちょっと迷い込むと怪しいところはいっぱいあったような。
古〜い市営住宅だったりしたら、建替えたりされてるかも?
なので、現在も残っているかどうかはわかりませんが。

そもそも、桐生は第2次大戦中も空襲を逃れたので、
古い街並が残ってて、道も狭かったりするんですよね。(母親談)
むきさん、そういうところお好きですか?

4. むき - 2006/08/23

あ、桐生でしたか。失礼しました。

>>ちょっと迷い込むと怪しいところはいっぱい

うぁ、それすっごい楽しそうですねぇ。
そういう街をぼらぼら歩いてみたいっす。

>>古〜い市営住宅

そそ、俺古い団地って大好きなんですよ。
団地になんて住んでたことないのに、古い都営/市営住宅を見ると懐かしくなる。
さすがに都内では木造の市営住宅はすっかりなくなっちゃいましたが(S50年代の団地建築も大好ききですけど)、まだまだ地方には残ってますよね。

>>桐生は第2次大戦中も空襲を逃れた

なるほど。ってことは区画整理もまだまだって感じで、戦前の商店建築とかも現役だったりするんでしょうか。
かなり行ってみたいっす。ただ、他にも目的がないと、なかなか桐生って行けないなぁ。。。
あのあたりのB級フードってなんなんでしょうね?
ゼリーフライは埼玉だし、やきそばは館林だし。。。

5. 茶汲みレスラー - 2006/08/28

桐生ならではの食べ物と言うと…

お店で食べる系:
「ソースカツ丼」
志多美屋本店
http://www.kiryu.co.jp/gourmet/shitamiya/
藤屋食堂
http://www.kiryu.co.jp/gourmet/fujiya/
が有名ですが(私は志多美屋が好きです)、
桐生だとそこらのうどん屋とか食堂に入ると、
カツ丼の他にソースカツ丼が普通にあると思います。
ちなみに、志多美屋本店の近くは、前述の「小1まで住んでいたところの近く」でして、
結構むきさんのお気に召すのではないかと思います。

買い食いする系:
「シロフジのアイスまんじゅう」
http://www.kiryu.co.jp/gourmet/shirofuji/
餡が、ミルクアイス(バニラではなく、ミルク)に包まれています。
結構ボリュームがあります。うちの母親が好きで夏になるとよく食べてました。

「コロリンシュウマイ」
http://portal.nifty.com/special04/08/21/
リンク先は、@niftyデイリーポータルの「コロリンシュウマイを追いかけて」という記事です。
子どもの頃、移動販売の車に逃げられて悔しがっていました。
後に店舗の場所を見つけましたが、あまり買いには訪れたことはないような…
私にとっては、やはり車を追いかけて買うのがコロリンでした。

さぁ、お昼にソースカツ丼、デザートにアイスまんじゅう、
おやつにコロリンシュウマイ!!

6. むき - 2006/08/28

うわ!!なんすかこの情報量!!
茶汲みさんの「地元愛してます」感がビシバシ伝わってきてすばらしいです!

そっか、ソースカツ丼って桐生名物でもあったんですねぇ。
北陸や中部でも結構メジャーだけど、桐生でも食べられるとは。。。いいなぁ。
ちなみに、ソースカツ丼関係の情報で感動したのはココ。
ttp://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/000208.html

アイスまんじゅうは確かに、茶摘みに強烈にリコメンドされて、学生の時に桐生で食べましたよ。
アレはすごいウマかったっす。未だ俺の中でベストオブアイス。
で、それ以来アイスまんじゅうは群馬のモノかと思ってたんだけど、東京や神奈川のコンビニにはその名もずばり「アイスまんじゅう」ってのがあって、そのパッケージには「九州名物」って書いてあるんですよね。。。謎です。

そして最後、すげぇ。このシウマイ絶対うまいはずだ!!
B級感MAXですね(無論誉め言葉)!
これはかなり食べたいぞ。。。というかオナカ空いてきたな。。。

いずれ足尾と絡めて、桐生へ行ってみたいと思います。かなり満足度高そうですねぇ。
そしたら報告しますね!!
わざわざ情報ありがとうございますm(_ _)m