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現存の同潤会アパートを巡る 2006/08/21

Posted by むき in : Days, Travel, Tokyo Fieldwork , trackback

今年の夏休みは遠出できなかったので、ちまちまと都内フィールドワークをして参りました。

今回の目的地は、同潤会アパート(Wikipedia)。
同潤会アパートとは、関東大震災後、都内各地に建てられた鉄筋コンクリートの集合住宅のこと。
最近まで現存しており、表参道ヒルズになった後も一棟のみ再現された「青山アパート」とかが有名ですね。
この同潤会アパート、当時としては最新の設備を誇り、民間に払い下げられた後も大切に使われてきたんだけど、年月の波には逆らえず、現在残るは上野下&三ノ輪の2軒のみという状況。
そんな2軒をフィールドワークしてきました。

まずは三ノ輪へ(荒川区東日暮里2-36)。
2006年中に取り壊しが決定しているということで、もう既になかったらどうしよう?と思いつつ現地へ。
ハイ。まだありました!
ただ、既に住人はほぼ退去しており、解体業者の柵で覆われ、入り口も閉鎖されてる状態。
ギリギリセーフで解体前の勇姿を撮影できたというわけ。

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それにしても見事な痛みようです。
壁材がはがれ落ちて鉄筋が見えてたり、建造当時の最新設備、ダストシュートにも穴が。
崩れかけた壁には落下防止のネットがかけられ、建物の裏側はもうカオス状態。悲壮感さえ漂ってきます。
にしても、やはり古い建物には独特の魅力がありますね。
俺が通っていた小学校も、この時代の鉄筋コンクリート建築だった(さすがに既に取り壊されてるけど)ので、風合いがとても似ていて、なんだか懐かしい気持ちになりました。

では次。上野下へ行ってみます(台東区東上野5-4)。
構造的には三ノ輪とほぼ同じ(4Fの廊下部分がせり出している点など)ですね。
大通りに面した部分には商店が入ってる点が特徴か。
ただ、築年数は三ノ輪とほとんど変わらないながら、非常に美しい状態を保っていたので、この差はなんなんだろうと思ったり(三ノ輪は空襲の被害が大きかったとの話)。

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セピア色の建物、うだるような暑さ、蝉の声、窓から漏れるテレビの音。
庭には手汲みポンプ、味のある玄関横には芙蓉の花が咲き乱れ。。。
京極夏彦「姑獲鳥の夏」の久遠寺病院ってこんな感じなのかなぁ、と思ってみたり。
とにかくすばらしかった。
こんな建物が21世紀の今、こんなミントコンディションで残っていることは奇跡です。できれば住んでみたい。
まだまだ住人も多そうで、ここはしばらく安泰なじゃないでしょうか。
建物の裏側にはいい感じの銭湯があったりして、非常に心地よい界隈です。

この日はこの後、谷中の全生庵にて、三遊亭円朝の幽霊画コレクション(虫干しのため毎年8月に公開)を鑑賞して、下町気分にどっぷり浸かって帰宅。
こんな蒸した日に歩き回ったので、体は汗だく(幽霊画でちょっとひんやりしたけど)。
帰って喉に流し込んだビールがうますぎな一日でした。

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